光破風の家

見晴らしのいい南向き斜面の造成地の、約30坪の床面積に2世帯6人のご家族が住まうローコスト住宅の設計が求められました。
ローコストを目指すとはいえども、地盤が軟弱なため十分に強固な基礎構造が求められ、建物の耐久性も妥協はできません。またガス床暖房がほしい、足の不自由なご家族がおられる、各階に洗面やトイレがほしい、2人のご子息の成長に合わせた可変性のある子供部屋も必要、と様々な課題を議論を重ねて納得のいく仕様とデザインそして価格を実現させていきました。
・抜群の眺望を生かした開放感のある明るい家めざす
・木の家の素材感をできるだけシンプルに表現する
・分離発注によりコストパフォーマンスを上げるための徹底した適正価格の検証と、材料と手間の無駄を省き工夫を重ねる。
・建物の形状をできるだけ真四角左右対称に近づけて必要な杭や基礎、主要な構造部分の数量を合理化する
ロフト空間を部屋とつなげる、透ける階段を採用するなどして南面からの光を最大限に家の中に取り込む工夫をしています。南からの視線がほとんど気にならないため夜は破風が発光しているかのような外観をもつこの家は、実面積よりも大きく感じられるまたご家族の住みかとしての光をランドスケープにも放っているかのように感じられるものとなったのではないかと思います。